開校時間までの過ごし方で数年後の利益が変わります

学習塾は生徒が来る夕方以降から仕事が始まります。それまでは自由時間。

過ごし方に正解なんてありません。個々人好きに過ごせばいいと思います。

しかし特に開業直後はそうも言ってられません。

開業直後のひとり塾長が開校前にやるべきこと

開業直後は集客や教室の環境整備をしなければなりません。

生徒への学習指導以外にもやるべきことはたくさんあります。

生徒が来るまでの時間にしっかりと取り組んでおくべきでしょう。

やってはいけない開校前の過ごし方

アルバイト

生徒が少なく、売り上げがそれほど上がらない開業初期、空いている午前中にアルバイトでもしようかと思うかもしれません。

しかし、私はおすすめしません。

早く本業で利益を安定させられるようになることが何より優先すべきことです。

本業の準備の時間を犠牲にして、アルバイトをするのは本末転倒。

それなら３年は利益がなくても生活できるだけの資金を準備したうえで、融資を受けるなどして、手元に資金がある状態で開業しましょう。

これならアルバイトなどしなくても本業に集中できるはずです。

不登校生などわずかな生徒のためだけに塾を開ける

開業直後で思うように集客できなかったとき、何とか少しでも売上を作ろうと、午前中や午後の早い時間に不登校生や通信制、定時制の子を対象として塾を開ける。

やってはいけないとまでは言いません。信念をもってやるなら、それは自由です。

しかし、「少しでも利益を上げるため」の施策としてはおすすめしません。

不登校生や通信制、定時制の生徒はそもそも母数がそれほど多くありません。

たった２，３人のために平日４，５時間もプラスして塾を開ければ、結果的に低い時給で働くことになってしまいます。

さらに、ニッチ領域の生徒は流動性が高く、辞めやすい傾向があります。

たとえ最初１２人確保できてもそこから最終的に生徒が減っていき、２，３人になったとしても、午前開校を廃止するのは難しいですよね。

常に１２人を維持して生徒が獲得できるくらい、地域での認知度を得ているのなら全く問題ないですし、むしろうらやましい限りですが…なかなか難しいと思います。

教室をパソコン教室、レンタルスペースなどへ貸し出す

教室を使っていない時間を、パソコン教室やレンタルスペースとして貸し出すようなサービスもあるようです。

何度かダイレクトメールが来た覚えがあります。

誘い文句が「教室の空いていない時間に収益を生みませんか？」みたいな感じ。

教室が賃貸なら転貸借などの関係もあるので管理会社の確認が必須だと思いますが、興味がある方は検索してみてください。

ただ、私は絶対にやりません。

教室を誰か知らない人に使われるなんてリスク以外の何物でもありません。

見た目が怖い感じの人がぞろぞろと教室から出てくることを保護者に見られてしまったら、あっという間にうわさが広まりかねません。

ちょっとした利益を得る代わりに、塾の運営に大きな打撃を与えてしまっては本末転倒。

それに、売れている個人塾でこういうことをやっているところを見たことがありません。

売れているからやらないのではなく、塾の空いていない時間にコツコツ内部施策に取り組み、生徒の成績アップのために準備をしているから売れるんです。

目先の小さな利益をよりも、将来の大きな利益を作る準備が大切です。

開校前の過ごし方で数年後の利益が変わる

開校したら当然、目の前の生徒の指導に全力を注ぎます。

生徒の成績を上げて実績を作ることができれば、口コミにつながり集客がしやすくなります。

一方で口コミが発生するにはそれなりの時間を要します。

実績が作られる前の段階では、指導と同じくらい集客にも力を注がなければなりません。

毎日ブログを書く。SNSを更新する。ホームページを洗練させる。

コツコツやることで集客効果が高まる施策が多いので、数年後の利益を作るつもりで開校前の時間を有効に使いましょう。