たくさんの講師と生徒がいる大手の学習塾と、ひとりの講師と数十人の生徒しかいないひとり塾。
年商何百憶と売り上げる大手塾と、1000万程度のひとり塾。
設備やサービスが同じレベルになる訳がありません。
大手塾ではよく見られる一方でひとり塾には不要ではないかと思うものもいくつか存在します。
ひとり塾に不要なもの・サービス
大きなコピー機
コンビニにあるような子供の背丈ほどもある大きな複合機は、会社や塾にはあって当たり前のイメージもありますが、ひとり塾にはオーバースペックです。
塾でどういう指導をするかにもよると思いますが、たいていの場合、A4、A3、B5の3種類程度を給紙できて、両面印刷や拡大印刷、スキャンができれば十分です。
複合機のリースの営業もありますが、ひとり塾で月数万かけてリースするなんて正直無駄な出費です。
私が使っているコピー機は家電量販店で売っている5万程度のものです。
ウォーターサーバー
顧客満足度を高めることは大切ですが、最初から固定費を増やすことはお勧めしません。
ウォーターサーバーは月4000円程度年間で48,000円もかかります。
売り上げが少ない開業初期は、できるだけ早く損益分岐を達成するためも、支出は最小限に抑えなければなりません。
ウォーターサーバーに集客力があればいいですが、『あの塾、ウォーターサーバーがあるんだ!通いたい!』となるような代物でもありません。
生徒に水筒を持ってきてもらえば問題ありません。
黒字化してある程度余裕が出て来て、顧客から要望があってから適宜検討をすればよいと思います。
丸や楕円など曲線のある机
代表的なものがカフェにあるような、何人か座れる丸い机です。

自分で塾を作るならやっぱりおしゃれな内装にしたいな~
確かに一見おしゃれで惹かれてしまいますよね。ただ、問題はレイアウトなんです。
ひとり塾は小規模で経営するのが基本なので、塾自体広くないことがほとんどです。
スペースが限られている中での丸机はレイアウトが難しく、デッドスペースができて、空間を十分に活用できなくなってしまう可能性があります。
生徒1人入れられるかどうかで年間20万以上変わってくる可能性がありますから、これは意外と大きな問題です。
ちなみに丸机は、売ろうにも意外と売れません。もし生徒が増えてきて、席を増やそうとするときに処分に困る可能性があります。
無難な机の方が処分もしやすいのでおすすめです。
面談室/面談スペース
あるとき、テスト前で満席に近くなってきた時にふと思いました。

こんなに席埋まっているのに…使ってない面談スペース無駄じゃないか?
自塾では保護者との面談は、生徒がいないときにやることにしています。
逆に言えば生徒がいる時間に面談スペースは使われないということ。
面談スペースは、使用頻度がそれほど多くないのに、常に用意されている塾が多いです。
ひとり塾の限られたスペースでなら、面談のときだけセッティングできるようにしておき、普段は生徒が使える机にしておいた方が効率的です。
大きな観葉植物
広いスペースが取れるような塾なら観葉植物はおすすめです。1つ置くだけで教室が華やかになりますしね。
実は私も開業初期は大きめの観葉植物を置いていました。
しかし、途中で実家に持って帰りました。(笑)
理由は2つありまして…
①スペースが取られる。
先述したようにひとり塾はスペースが狭いので大きな観葉植物だと1つでも圧迫します。
②世話が意外と必要
本物の観葉植物だと、種類によっては毎日の水やりや外に出して太陽の光を浴びせるなどの世話が必要になります。
これも塾の運営にある程度余裕ができてからですね。
SEO関連のサービス
この手の営業電話はうんざりするほどかかってきます。
SEOとは簡単に言えば『ネットで検索した時に、おたくの塾を上位表示するお手伝いをしますよ~」というサービスです。
月何万もかけてこのようなサービスを受けるなら、こまめにブログを更新し、ホームページを見やすくするなど、内部施策に力を入れた方が有益です。

顧客満足度を下げずに固定費を減らすために、工夫していきましょう。
必要不可欠ではないがおすすめのもの
空気清浄機
コロナ禍以降で需要が高まっているのが空気清浄機です。
ウイルス以外にも花粉やハウスダストのアレルギーなどを持っている子もいます。
特にひとり塾のように狭い教室に多くの生徒が来るようなところは、空気を清浄に保って、学習環境をよくする努力も必要です。
ブラインドなど
特に大きな窓があるような教室だと、太陽の光がどのように教室に入るかを確認しておく必要があります。
太陽の光に照らされながらの勉強は意外とストレスです。
特に夏場は冷房の効きも悪くなります。
学習環境も悪くなり、余計なコストもかかってしまうかもしれません。
太陽の光が直接教室に入ってしまうことを防ぐためにも、ブラインドやステッカーなどを使うことをおすすめします。