ひとり塾が季節講習で儲ける方法とは?

ひとり塾の季節講習で利益を最大化させるには… 指導

塾経営の一つの売り上げの柱が「講習会」です。

夏前になると「夏期講習募集中!」みたいなチラシをたくさんみるな~

講習というのは、学校が長期連休のときに通常の授業とは別に実施する授業のことです。

学校の長期連休は、春休み、夏休み、冬休みなので、主に春期講習、夏期講習、冬期講習を実施している塾が多いです。

学校の授業が進まない期間に復習をしましょう!というのが講習の謳い文句です。

多くの塾ではチラシなどで募集をかけ、たくさんの講師を投入し、売り上げを確保していきます。

しかし、我々ひとり塾。投入できる講師は我が身一つだけ。とはいえ書き入れ時の講習を逃すわけにはいきません。

ひとり塾では、どのように講習を実施して利益をあげていくべきでしょうか。

利益を上げるポイント

やることを普段の授業と明確に分ける

講習で利益を最大化するポイントは、普段と異なる価値を提供することです。

  • 普段の授業で数学と英語しかとっていない子が、理科や社会を取れるようにする。
  • 受験に向けた特別対策講座を開講する。
  • 普段の予習授業に対して、講習はすべて復習授業にする。(その逆も可)

普段と異なる価値を提供することで、普段の授業料はそのままに、講習料金を上乗せして提案できるわけです。

講習の時期は講習の料金だけしか請求できないと思っていたけど、これなら利益がでそうだな…

特に夏期講習はほかの塾にとっても書き入れ時です。塾によっては何十万も提案しているところもあるくらいです。

一方で保護者も夏期講習の重要性を認識しているので、財布のひもも緩みやすくなっています。

ひとり塾では、1人あたり何十万も提案しなくても十分利益が出ます。

ひとり塾として十分利益が出る一方で、保護者にとっても他塾と比べて安価な料金。

これが人件費ゼロのひとり塾のメリットです。この両得状態を講習で活用しない手はありません。

自習料金を設定する

長期連休における保護者の悩み

うちの子ずっと家にいるけど全然勉強やらないじゃない…毎日塾に行けばいいのに!

家にいても勉強しない問題ですね。塾をやっている人ならわかると思いますが、子供なんて基本家では勉強しません。私もそうでしたし…

それなら塾に毎日自習に来てください!

自習を子供の自由意思に任せても無駄です。たいてい自習に来ません。特に夏休みほどの長期の休みで毎日自発的に塾に行って勉強できるような子はそうそういません。

そこが狙い目です。

つまり、子供を確実に自習に来させられるように、自習を有料化し、強制するのです。

自習なのに強制って、変な感じがしますが…まあそれは置いておいて、特に長期連休はニーズが結構あります。

  • 保護者にとっては、子供が強制的にでも塾に行くことになり、安心できる。
  • 塾にとっては、あくまで自習なので大して管理はせずとも利益は上がる。
  • 子供にとっては、強制なので行かざるを得ず、課題がちゃんと進んで行く。

全員にメリットがあるわけです。自塾でも強制的な自習は一定のニーズがあります。

講習のみの受講を割高にする

何万もかけてチラシを配り、それによって来てくれた生徒が講習だけ受けて入塾せず、費用と利益がトントンになってしまう。最悪マイナスになってしまう。

ひとり塾規模で講習の募集をするとこのようなことが起こりえます。

そうならないように、講習だけを受講する場合の受講料金を割高にするわけです。

もちろん馬鹿正直に『講習だけを受講する場合に割増しになります』などと伝える必要はありません。

例えば講習の料金を5万円にしたい場合、基本料金を6万円に設定します。

そして塾生が講習を受けた場合だけ、割引で5万円になると案内すればいいのです。

そうすれば、塾生の保護者にとっては割安感が出ますし、講習のみ受講する保護者にも損した感は出ません。

講習を塾生のみ対象にする

ちなみに自塾では入塾してからでないと講習は受講できないという形式にしています。

ある程度生徒数も増えてくると、数人の講習受講者を入れて利益を出すより、塾生の単価を上げて成績を伸ばす方がコスパが良くなります。

これは個人的な感情ではあるのですが…

講習だけ受けて1ヶ月程度でサヨナラされてしまうと私は、「あれだけ頑張って指導したのに、成績が伸びたかどうかすら分からないままお別れか…」と虚しくなってしまうのです。

私はこれが嫌だったので、外部からの募集は辞めました。

もし、講習を受けたいと問い合わせがあったら、「講習を受講して頂くには、まず入塾して頂いた後に塾生として申し込みが可能です」と伝えます。

講習だけは受けられないんですか~?だったらいいです。

断られることもあるかもしれませんが、断るということは、そもそも講習後に継続する気もそれほどないということですから…

長い目で見た利益を考える

講習時期にチラシをまいて、数人の生徒が来れば、その時点で利益は上がるでしょう。

一方で、いざ講習を受けてもらうと、集中力はない、学習習慣もない、話に聞いていた以上に基礎が身についていない、など、想定していないレベルである可能性も十分あり得ます。

そんな状態の子が、1ヶ月で結果を出すのは厳しいですよね。

確かに…ただでさえ1ヶ月で成績を上げるなんてきついのに、初めましてでまだよくわかっていない子だとなおさらだな

なかなか改善せず、保護者の満足度も高まらず、結果講習だけ受けてサヨナラという状況になりかねません。

それならば、自塾の生徒の指導に全力を注いだほうがいいと思いませんか?

自塾の生徒なら、これまでの学習の様子や成績を把握しているわけですから、講習の提案もしやすいです。

改善点も明確なので、しっかりと指導すれば1ヶ月程度の講習でも十分結果を出せます。

塾生の実力を伸ばすことが出来れば、口コミにつながります。

長い目で見れば、塾生にしっかりと指導した方が売り上げを上げやすい、と私は考えています。

まとめ

外部受講生をたくさん入れた分、塾生のケアが疎かになり、外部受講生は講習が終わって去り、塾生の満足度も下がる、と言うのが最悪のパターンです。

そもそもひとり塾は人員が1つしかないのですから、何十人も講習を受け入れることはできません。

塾生の講習の受講状況を確定させた上で、余裕があれば、その分だけ外部募集することをお勧めします。

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