ひとり塾では『宿題忘れ』に対しては厳しく対処する!

心構え

塾でアルバイトをしていたときを思い出すと、宿題をやってこない子など割といたと思います。低学力層の子は特にその傾向がありました。

当時は「次は忘れずにやってきなさい」くらいで済ましていました。

まあそう言うしかないわな…バイトなら厳しくしても得しないだろうし

ただ、特にひとり塾では『宿題忘れ』に対しては厳しく対処しなければなりません。

ひとり塾で宿題忘れを甘くみてはいけない理由

子供になめられる

塾長はすべての生徒に平等に対応しなければなりません。

1人に甘く対応してしまえば、そのほかの子もすべて同じように甘く対応しなければならないということです。

宿題を忘れても大丈夫だと思われたら舐められますよ。

この塾の先生、宿題忘れても怒らないから楽だな~

大手塾なら、たとえアルバイト講師が甘く接しても教室長がガツンと言えるタイプならカバーできます。

一方、ひとり塾では塾長が子供になめられたら終わりです。

塾内の秩序を保ち、緊張感をもって勉強してもらうには、塾長の威厳は必要です。

締めるところはきちっと締めなければ、宿題を平気で忘れる子が出て来て成績は上がらず、塾としての評価も落ちていきます。

一度でも甘くすると修正が難しい

体験のときや入塾したてなど、まだ生徒との関係性が出来ていないときは甘く接してしまいがちです。

しかし、最初甘く対応してから、厳しくするのは反感を買います。

塾長の言動に一貫性がなければ、説得力を失います。

確かに昔の職場にも言動に一貫性がない上司がいたわ…ある時はいいよと言っていたのに別の日にはダメだと言ったり…

もちろん関係性ができる前から厳しく接するのもリスクはあります。最初は甘くなってしまうのも仕方ないのかもしれません。

たとえ甘く対応したとしても「入ったばかりだから今回は大目に見るけど次からはダメ」とはっきりと伝えるようにしましょう。

言動に一貫性を持たせて、「この塾では宿題は絶対忘れてはいけないんだ」と子供に認識させることが重要です。

保護者の不信を招く

これが一番の問題ですね。

宿題に関しては保護者も重要性を認識しています。ただ、宿題をやれと言っても思春期の子供と親ではどうしても言い合いになってしまうことがあります。

だからこそ、第3者である塾にちゃんと宿題を管理してほしいと望んでいる保護者も多いのです。

そんな中で宿題をやっていない子供に対して甘い対応をすれば、不満が生まれます。

大手塾では担当講師を変えてほしいと要望できますが、ひとり塾でそれができません。

かといって、塾長に対して直接伝えてくれる保護者もなかなかいません。

ひとり塾長に伝えるのって結構勇気がいるのです。

もっと宿題を出してほしいし、チェックもしてほしいけど、先生も考えがあるだろうし…伝えにくいな…。

こういった不満が解消されず溜まっていき、何かのきっかけで簡単に退塾されてしまいます。

宿題忘れに対する対応方法

厳しく叱責

怒鳴り散らすとか暴力なんてのは論外ですが、厳しく叱ることも必要です。

過去の出来事や感情は乗せずに、事実に対してダメなものはダメだとしっかりと伝えます。

私が叱るときに気を付けているポイントは『10秒で普段と異なる鬼のような形相で冷酷に』です。

普段と異なる表情で低いトーンで冷酷に、が正直一番心に刺さる怖さです。ダラダラとやっていても慣れてしまうので、10秒くらいで伝えて、すぐに普段の表情に戻す。

『この人を怒らせたらマズイ』と思わせるにはこれくらいで十分です。

どのような叱り方が有効かというのは私は専門家ではないのでわかりません。

ただ少なくとも、ひとり塾では大声で叱ることはおすすめしません。

狭い空間で大声て叱ると、塾内の雰囲気も悪くなりますし、他の子のストレスにもなります。質問もしにくくなるでしょう。

また叱られた本人も多くの生徒の前で恥をかき自尊心が損なわれてしまいます。

やったことを反省するのではなく、憎しみが塾長に向いてしまう可能性があるので、気をつけましょう。

塾のルールで縛る

1回だけなら叱るのも効果的ですが、何回も忘れてくる子に対してはあまり意味がありません。

私も以前は叱って対応していましたが、今は1度叱って以降は別の方法をとっています。

それは『塾のルールで縛る』という方法です。

例えば以下のような対応が挙げられます。

  • 宿題をやってから規定時間の授業をやる。(80分授業なら、来て宿題を終わらせてから80分の授業をスタートさせる。)
  • 授業が終わってから強制的に居残りさせる。
  • 強制的に自習に来させて宿題をやらせる。

こういった対応を予め塾のルールとして周知しておきます。

宿題忘れを許す、あるいは、叱るだけ、というのは子供のためになりません。結局宿題をやっていないという事実に変わりはないですから。

自分がサボったツケは全部自分で返さなければならないというルールにしておき、塾長はルールに沿って粛々と対応していくのです。

もちろん塾の指導システムに応じて、適切なルールを考える必要がありますが。

宿題忘れに対する私のスタンスは『自分のケツは自分でふけ』です。

忘れっぱなしで「忘れました!次やってきます!」では済ませません。その日に宿題をやってくることが重要だったのですから。

生徒が忘れたケツを塾が拭いてやることは決してしません。

『時間上げるから今すぐやって。終わり次第授業に入るから教えて』

自塾は延長OKなのでこのような対応ができます。結局塾で長時間やらざるを得なくなる仕組みにしています。

宿題忘れは必ず保護者へ連絡

自塾でも宿題忘れは毎回必ず保護者に連絡するようにしています。

保護者から子供に指導してほしいとか、そういったことが目的ではありません。

簡単に言えば成績が上がらなかったときの保険です。

要するにちゃんと宿題をやってきていないのだから成績が下がっても仕方ないよね、と直接言わずとも保護者に思ってもらえるようにしておくのです。

成績が上がらない原因が塾にあると思われれば、退塾や転塾につながってしまいます。それどころか、悪い口コミが広まる可能性すらあります。

子供の改善点や問題点は保留せずその都度保護者と共有しておくという意識が様々なリスクを回避するうえで必要です。

宿題廃止について

SNSを見ていると宿題をなしにしている塾もありました。

ただ、そういう塾は家でやらなくてもいい代わりに毎日塾に来て規定時間勉強するというルールにしているようでした。

そもそも宿題は、その日の授業でやったことを定着させるための復習であったり、次回の授業の予習であったりします。

要は次回の授業までにやることが重要なのであって、家でやらなければならない必然性はないということです。

確かに塾でやろうが家でやろうがどちらもいいんだけど…スペースがなぁ…

ひとり塾だと教室が広くないので、生徒が授業時間外で自習に来るとなるとスペースを圧迫する可能性があります。

ここは塾の指導システムによってやれる塾とやれない塾があると思います。参考までに。

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