年収1000万を目指すための具体的道筋

1000万 年収・お金

年収1000万

日本人にとって1つの到達点だそうです。誰もが一度は夢見る年収…みたいな感じでしょうか。

ひとり塾で年収1000万を達成するための具体的な道筋を考えます。

年収1000万の割合

給与所得者のうち年収1000万を超えるのは5.4%だそうです。

サラリーマンだと20人に1人くらいってことか…

ではフリーランスだとどうなのか。フリーランス協会が公開している2023年フリーランス実態調査のデータによると…

回答者は副業、隙間ワーカーを含む870名で、このうち個人事業主は690名で約80%。そして収入を100%個人事業から得ている割合は76.5%です。

アンケート回答者の現在の年収は、「200~400万円未満」がもっとも多く約30%で、「200万円未満」「400-600万円未満」が約20%ずつ。

つまり年収600万未満が約70%を占めるということです。

そして年収1000万を超えるのは850名中97名で約11%です。(回答者によって、無回答もあるので母数nは多少の誤差があります。)

回答者のうち、教育系は3%ほどなので、塾業界を写し取ったデータとは言えません。あくまでフリーランス全体で見たデータです。詳しくは以下のリンクからご覧ください。

生徒数と単価の設定

年収1000万を目指す場合、ひとり塾の利益率を60%で計算すると…

1000万÷0.6=1666万(年売上)

1666万÷12ヶ月=139万(月売上)

139万÷2.5万=55.6人

56人くらいいるってこと!?ひとりでやるには厳しそうだな~

実際は講習やオプションの料金が入ります。ここで自塾の昨年のデータを参考にします。

  • 年間講習売り上げ約124万
  • オプション料金年間約38万
  • 入塾金36万

年間の売り上げから以上の売り上げを引いて計算すると…

1666万ー(124万+38万+36万)=1468万(授業料のみの年間売上)

1468万÷12ヶ月=約122万(授業料のみの月間売上)

122万÷2.5万=48人

つまり単価2万5000円で48人の生徒がいて、かつオプションや講習等で年間200万ほどの授業料以外の売上が上がれば年収1000万も十分目指せるということです。

オプションや講習などは塾の工夫によって伸ばせる部分なので、ここで調整できれば生徒数や単価は下げることもできそうです。

メインターゲットの設定

以下は文科省の学習費調査からの抜粋です。年間でどれだけの塾代をかけているかの目安になります。以下の表では12ヶ月で割って、概算で月額の塾代を算出しました。

学習費月額私立公立
小学1年生24,250円6,750円
小学2年生16,926円5,583円
小学3年生24,166円7,333円
小学4年生33,083円9,750円
小学5年生44,750円13,916円
小学6年生46,583円16,416円
中学1年生19,500円17,000円
中学2年生21,666円21,166円
中学3年生24,416円37,583円
高校1年生15,083円10,750円
高校2年生19,750円12,416円
高校3年生27,083円19,416円
予習・復習・補習などの学校教育に関係する学習をするために支出した経費(各家庭での学習机や参考書等の購入費,家庭教師,通信添削等の通信教育,学習塾へ通うために支出した経費等)

上記のデータも踏まえひとり塾のメインターゲットのおすすめをまとめました。

私立小学生 おすすめ度☆ 

私立の小学校は東京には55校ある一方、愛知県には4校しかなく、そもそも人数が限られています。

世帯年収が高い家庭が多いので、単価も高いが、ターゲットがかなり限られるので、都心ならまだしも地方では対象にすることはおすすめしません。

公立小学生 おすすめ度☆☆

公立の小学生は低学年、中学年までは単価が1万を切ってしまいます。

高学年でも2万を切るなど、単価を上げづらいです。

中学受験をターゲットにするなら話は別ですが、そもそも地方では中学受験者も少ないので、ひとり塾で主なターゲットにするのはおすすめできません。

ただし、中学進学時の囲い込みのため、高学年のみを対象にするのはアリだと思います。

私立中学生 おすすめ度☆☆

私立中学は授業進度が早いため、授業についていけない層が塾を検討することが多く一定のニーズはあるように思います。

一方で、私立中は高校受験がないところが多いので、3年生で単価を上げづらいです。

私立小学校ほどではないですが、地域によっては私立中学も少ないのでメインターゲットとしてはあまりおすすめしません。

公立中学生 おすすめ度☆☆☆ 

授業進度は私立ほど早くはない上、市内で使う教科書はどの学校も同じで指導しやすいです。

テストの点数と言う形で最も成績を上げやすいのが公立中学生だと思います。

テストの点数が上げやすいということは口コミを得やすいということです。

また多くの子が高校を受験するため、中学3年生で単価を上げやすいです。

塾の集客戦略的にも、売上を上げやすいという点でもメインターゲットとして適しています

私立高校生 おすすめ度☆☆

私立高校は内部進学も含め大学進学者が多いです。

特に指定校推薦など内部進学の場合、成績優秀者から順に希望の大学・学部に優先的に振り分けられることが多いという話を聞きます。

つまり、内申点が重要になるので定期テスト対策のため、高1,2の段階から塾を検討する家庭が多く、地域によるがニーズを獲得しやすいです。

一方で、高3の年内に進路が決まる子も多く、単価は上がっても早い段階で塾を去る可能性があるという点は注意が必要です。

公立高校生 おすすめ度☆☆☆ 

高校受験後に油断して高1の最初のテストで一気に成績を落とす生徒が一定数いるため、高1の段階からのニーズを得やすいです。

さらに私立高校とは異なり推薦の枠が限られているので、「どれだけ成績が低くてもどこかには進学できる」という逃げ道がありません。

よって、大学受験にむけて高校1年生から塾の必要性を訴求しやすいです。また一般受験者も多いので、受験がある2月まで通塾継続を期待できます。

高校の内容を指導できるというハードルの高さはあるものの、単価も上げやすく、継続日数も長いので、おすすめです。

指導システムの設定

指導システムについて詳しくは以下のページにまとめました。

ここは自分がどのような指導をしたいか、どうやって成績をあげていくか、と言った塾としての核となる部分なので、独立した以上、人に言われて決めるようなことではありません。

あくまで一般論で考察すると、まず個別指導は厳しいと思います。

塾長がひとりで運営する以上は、塾長1人対複数の生徒で対応しなければ利益は上がりません。

よって、選択肢としては集団指導か自立型の2択です。

ただ、高校生は授業型のニーズは実はあまりありません。

実際話を聞くと、高校生のニーズで多いのは…

  • 分からない所を質問したい
  • 受験勉強の進め方のサポートをしてほしい
  • 普段の勉強のやり方をサポートしてほしい

授業のようなインプット系の学習は今や動画で簡単に手に入ります。

一方で生徒ひとりひとりに合わせて、学習をサポートするのはマンツーマンが好ましいです。こういったニーズに答えられるようにシステム作りを考えていきましょう。

ひとり塾で年収1000万は本当に可能か

ここまで偉そうなことを言っておきながら、お前はどうなんだ!と言われそうなので、自塾のことを少し。

結論、自塾では申告上年収1000万に到達したことはありません。

年収1000万いったことないんじゃねーか、偉そうに!

ある年の申告。

売上1400万ー経費460万=所得940万

経費に倒産防止共済合計60万ほど含まれています。これを加算しなければ年収1000万です。

つまり『実質』年収1000万に達しているということになります。

あくまで概算ですけど…。

私自身年収1000万を目指したことがないのですが、思ったより1000万を意識している方が多いので、今回記事を書きました。

私としてはむしろどれだけ合法的に経費を計上し年収を下げ、控除を利用して税金を安くするかを考えています。

ただ、そういった工夫を辞め、プライベートと経費の按分もすべて無くせば、年収1000万に届きます。

まあ長々と言い訳めいたことを言いましたが…

結論、ひとり塾で年収1000万は十分可能です。

というより、年収1000万がおそらくひとり塾の限界年収だと思います。

私レベルの経営者では…ですが。

つまり、ここから大して伸ばせないので、あとは出ていくお金、つまり税金をどれだけ下げて手元に多くお金を残せるかを考えるようになるわけです。

俺はどうしても年収1000万を達成したいんだ!

1つの目標としてはいいかもしれませんね。

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