どこかの組織に属して仕事をしていれば、税金関係はすべてその組織がやってくれます。自分で確定申告をする人なんてほとんどいません。
しかし個人事業主は当然自分ひとりの組織。確定申告も自分でやらなければなりません。
今までやったことのない人からすれば相当ハードルが高そうに感じるかもしれません。
1人で確定申告なんてできるだろうか…
確定申告とは
確定申告とは、ある1年間の収入から、経費を引いて所得を計算した上で、税金の額を算出し、国に申告するという一連の手続きのことを指します。
普通に高校・大学を卒業して企業に就職すれば、確定申告などほぼ無縁です。
住宅を購入した時にはその年だけ必要になるらしいですが、それでもたったの1年ですから。
一方で個人事業主は、毎年確定申告を自分でしなければなりません。
学生のときのように授業を受けてやり方を教えてくれるわけではありません。
期限は◯日なので、それまでに申告してください。期限を過ぎれば延滞税を課しますよ!
知らなかったでは済みません。個人事業主として仕事をする以上避けることができない業務です。
そしてそんな面倒な申告業務をすべて請け負ってくれるのが税理士です。
税理士は納税の専門家です。税理士にお願いをして、すべての納税業務を任せてしまえば、確定申告という業務から逃れることは可能です。
それなら面倒な申告作業は全部税理士に任せればいいな!
確かに申告業務をすべて任せられるのは魅力的ですよね。ただ私はひとり塾経営において税理士は不要だと考えています。
私が独力で確定申告をする理由
会計ソフトとマイナンバーで簡単に申告できる
社員を雇わないひとり塾では、売り上げや費用に処理が難しいものはそれほどありません。
会計ソフトを使って毎月コツコツ入力していけば、年度末にはほぼ9割方作業は終わります。
最初にカードや口座を連携させる必要があるので、セットアップは最初だけ少々面倒ですが、一度やってしまえばあとは楽です。
マイナンバーカードを使えば、いちいち役所に行くこともなく、スマホ一つで提出が可能です。
開業当初に税理士費用は重い
税理士に依頼すると個人事業主でも15万くらいします。売り上げが1000万を超えてくると倍はかかると思ってください。つまり30万。
会計ソフトなら1年間使って1万~2万くらい。
この差は大きいです。開業初期ならなおさらです。10年で300万近くになりますから。
少し勉強すれば自分でできることを、ただ面倒だからと人任せにするのは少々もったいない気がしますね。
税理士にデータを送るのが面倒
税理士に丸投げするとなれば、カードの利用明細やら領収書やら全部まとめて郵送しなければなりません。
私はこれを面倒だと感じてしまいました。
ちなみに会計ソフトへの入力はこちらがやって、書類の作成や申告などは税理士さんに任せる、という方法もあります。
ただ、書類の作成や申告は会計ソフトとマイナンバーで簡単にできるので、最初から全部自分でやるのと労力はそう大して変わりません。
税理士を検討するケース
法人化するとき
法人化というのは、簡単に言えば会社を作ることです。
法人の申告作業は素人にはほぼ不可能です。
頑張ればできるかもしれませんが、勉強する労力と税理士に依頼する金額を天秤にかければ、税理士に依頼する方をおすすめします。
試しに1年だけ依頼してみる
私は10年やってきて、1年だけ税理士に依頼しました。
正しい申告をするには、まずプロの申告を参考にする、というのはアリだと思います。
生徒に関わる仕事以外したくない
これは塾長の性格ですね。
生徒に関わる仕事以外は一切やりたくないという職人気質の塾長さんは、税理士に丸投げした方が精神衛生上いいのかもしれません。
ストレスに感じるかどうかは人によって違いますからね。