成績が上がらなかったときに保護者に対して取るべき対応とは?

心構え

『絶対に成績が上がる塾』というのは存在しません。

どんな塾でも成績が上がる子もいれば上がらない子もいます。その割合がどちらが多いかという話です。

一定数いる成績が上がらない子の保護者への対応は非常に重要です。

テスト後は必ず保護者に連絡をする

テストの結果が返却されたあとは必ず保護者に連絡をするべきです。

定期テストと言うのは学習塾にとって入試に次ぐメインイベントです。ここで成績を上げることこそ、塾に通う価値です。

成績が上がったにせよ、下がったにせよ、何かしらのアクションを起こさなければなりません。

成績が上がっていればそれほど悩むことはありません。

問題は成績が上がらなかったときの対応です。

成績が上がらなかったときの対応とは?

成績が上がらなければ、まずは保護者にメールで以下の内容を報告します。

  1. 何が原因で成績が上がらなかったのか
  2. それを改善するためにこれから何をするのか
  3. 保護者への提案

まずは成績が上がらなかった原因をはっきりと伝えます。ここを濁してもプラスにはなりません。成績を上げるためにいうべきことを言う姿勢が大切です。

その上で、その原因を改善するために塾が何をしていくのかを伝えます。ここが最も重要です。

今後の展望があって初めて通塾継続の意義が生まれます。

さらに必要な提案があれば同時に伝えます。例えばコースを増やす、自習に来る日を設定するなどです。

料金が発生するかもしれませんが、保護者を懐事情をこちらが案ずるのは失礼です。塾は子供の成績を上げるために必要な提案をするだけです。

成績は下がったけど、原因も分かったし改善策も示してくれたから…次も任せてみようかな

保護者に対するNG対応

何も対応しない

これが一番NGです。

当然保護者は子供のテストの成績を気にしています。決して安くはないお金を払って、塾に指導を依頼しているわけですから。

どれくらい通塾効果が出たのか気にならないはずがありません。

一方で塾側もお金をもらって指導しているわけですから、テストの点数というのは塾の指導の通知表みたいなものです。

上がったとすれば通塾効果を感じてもらえるでしょう。

下がったとしてもなぜ下がったのか、これからどう改善していくのかが分かれば継続してもらえるかもしれません。

そんな中、何の反応も無し。これは無責任すぎます。早々に見限られますよ。

改善点だけを伝える

改善点を伝えることは大切です。

数学の途中式が雑になってミスがでていたので、丁寧に書けるようにして行きましょう。

確かに重要な改善点です。しかし保護者側から見たらどう思うでしょうか?

改善点はわかったけど…結局どう改善するの?私が何かしなきゃいけないの?

改善点指摘した上で、塾としてどのように改善していくかを伝えなければ意味がありません。

指摘するだけ指摘して何もしない、なんて無責任ですからね。

子供に責任を押し付ける

塾をしていれば思うことはあります。

あれだけ言ったのにやらなかったらテストで点数なんてとれないわ…。

全ての生徒が、勉強に対して前向きで、勉強へのストレスに耐えられて、家でもしっかりと勉強できるわけではありません。

やるべきことをやらない子もいるでしょう。上がるわけがないと思う子がいるのもわかります。

しかしすべての責任が子供にあることを保護者に伝えてはいけません。

保護者からすれば『お金を払って任せているのだから、そこを何とかするのが塾の仕事でしょ』と思うでしょう。

  1. テスト前に1,2時間程度しか勉強せず、テスト課題も写している状況では成績は上がりません。
  2. テスト前の勉強時間が全く足りないので次回は自習に来るように声掛けをします。またテスト課題も写してしまっているので、早めに取り組めるように授業の中でも進めていきます。

Aのように子供に責任を押し付ける言い方ではなく、『お子様のこういうところを改善するべく塾としてこのようなサポートをしていく』と伝えることが大切です。

子供のせい、というところを強調せず、それを改善するべく動いていくことに焦点を当てます。

しかしその時に保護者に対して『原因はうちの子にある』と思わせておく下準備も必要です。

普段から逐一状況報告しておくことが大切

塾に全責任がある。塾のせいで成績が上がらない。

そう思わせてしまえば退塾は時間の問題です。

逆に、『うちの子にも原因がある』『塾はちゃんとやってくれている』と保護者に思ってもらうためには、普段から逐一状況を報告しておくことが重要です。

宿題をやっていない。授業態度が悪い。寝ている。途中式が書いていない。ノートが雑。

気になることはしっかりと保護者に伝えておきましょう。

そんなことを伝えたら心証が悪くなるんじゃいない?

保護者に対してとるべき姿勢は、生徒を褒めて気持ち良くなってもらうことではありません。改善点を明確に示し、現状の問題を把握してもらうことです。

その上で塾でこういう指導をしていると伝えれば、保護者も塾が子供ために頑張って動いてくれていることを把握できます。

毎週小さな報告でもこれが積み重なって塾としての評価や退塾防止につながります。

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