集客をする上で最も重要なツール。それはホームページです。
今の時代、何かを調べようと思ったらまずスマホやパソコンで検索します。
そろそろ塾に行かせようかしら。近くにいい塾はあるかな…
このように検索されたときに自塾のホームページが出てこなければ、そもそも検討すらしてもらえません。
しかも、単純に検索結果に表示されればいいというわけでもありません。「上位」で表示されるということが非常に重要なのです。
上位表示が重要な理由
結論、塾のホームページを見つけてもらいやすくするためです。
クリック率について以下のようなデータがあります。
自然検索 | クリック率 |
1位 | 39.8% |
2位 | 18.7% |
3位 | 10.2% |
4位 | 7.2% |
5位 | 5.1% |
10位 | 1.6% |
自然検索とは広告以外の検索結果の枠のことを指します。
表を見ると検索結果上位3位まででクリック率が68.7%。5位までで80%を占めます。
10位まで下がるとクリック率は1.6%が落ち込みます。
上位にいるほどホームページに来てもらえる確率が高まることは明らかです。
それならお金払って上位に広告を出せば効果あるんじゃない!?
このように思うかもしれませんが、同様に以下のようなデータもあります。
これは「広告」として出した時のクリック率です。googleにお金を払えば、1ページ目の上部の広告スペースに出稿できます。
広告 | クリック率 |
1位 | 2.1% |
2位 | 1.4% |
3位 | 1.3% |
4位 | 1.2% |
お金を払ってページの上位に広告を出してもクリック率は自然検索での上位には全く及びません。
ホームぺージが自然検索で上位表示されることが集客の上で非常に重要であることが分かります。
確かに自然検索で上位だと本当に人気があるように感じるな。広告だとどうしてもお金の力を感じるからな~
独力で上位表示させるためには?
結論、保護者が検索しそうなキーワードに関する記事をあらかじめ作成し、流入を増やしてホームページの評価を上げることで上位表示を目指します。
ホームページを上位表示させるための施策をSEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化) といいます。
SEOは業者に依頼することもできます。
しかし、結構な料金がかかります。月数万~数十万。高いと数百万とピンキリです。
ひとり塾経営において、ここに予算をかけるのはおすすめしません。
じゃあ、金をかけずに上位に表示させるためにはどうすればいいんだ?
素人が独力で上位表示をさせるためにできることは、保護者の検索が多いであろう内容の記事を作成し、検索結果として自塾のホームページが出てきやすくすることです。
例えば[○○市 塾]に対する検索結果で上位表示をさせるための施策は、素人にはなかなか難しいですよね。
確かにキーワードが漠然としているから…どんな文章を書けば上位表示されるかよくわからないな…
一方で[○○県 高校入試 ポイント]なら、記事内容が明確になります。
『○○県高校入試の数学のポイント』というページを作れば検索にかかりやすそうですね。
もちろん保護者にとって有益な情報が得られるような質の高いページを作る必要があります。
例えば不自然に『○○県、高校入試、ポイント』の3語を多用すればいいというわけではありません。
たとえば、「犬」で検索する場合、必要なのは「犬」という単語が何百回も出現するページではありません。それを踏まえて、検索アルゴリズムでは、「犬」というキーワード以外で関連性の高いコンテンツ(犬の画像や動画、犬種のリストなど)がページに含まれているかどうかを評価しています。
https://www.google.com/search/howsearchworks/how-search-works/ranking-results/?hl=ja#quality
質の高いページを作成できれば、そのページからの保護者の流入数が増え、ホームページの評価も上がり、上位表示されやすくなると考えられます。
本当に質の高いページなら、それだけで上位表示されます。
上位表示のために書くべき記事
少し遠回りしましたがここからが本題です。
上位表示しやすい記事は、検索数がある一方で競合が限られた記事です。
例えば『大学受験 受験制度』と言うワードは全国共通なので競合ページが多く、どれほどコンテンツを充実させても上位表示は厳しくなります。
その点を踏まえて、地域で戦うひとり塾が書くべき記事を考えます。
高校受験の制度に関する記事
高校受験の制度は都道府県によって異なります。県ごとに違えば、競合ページも少なくなります。
初めて子供が受験をする保護者にとって、高校受験の制度は気になるところです。
特に入試制度の変更などがあるときはチャンスです。
[○○県 高校受験 制度]などと検索することが予想できるので、【○○県高校受験制度のポイント】というページを作成し分かりやすくまとめていれば、流入を期待できます。
高校受験の解くポイントをまとめた記事
受験が近づき、過去問を解く子が増えてくると、高校入試の解き方に関する検索数が一気に増えます。
[○○県 高校入試 解き方]などといった検索が増えるので、【○○県高校入試 数学の解き方】とページを作成しておきましょう。
問題の解説だけでなく、ポイントをまとめたり、勉強法を書いてあげると、より質の高いページになります。
地域の実力テストに関する記事
県ごとに実施する模試や実力テストがあれば、それに関する記事を書いておくと流入が期待できます。
さらに市ごとに実施されるような実力テストがあるならチャンスです。
例えば自塾の市では年に2回、市内のすべての中学校で実施される実力テストがあります。
自塾でもそのテストに関して点数と目指せる高校の目安や、復習の仕方を記事にしているのですが、テスト後に一気に記事への流入数が増えます。
実際「○○市 △△テスト」と検索すると自塾の記事が1位で出てきます。
「市」という限られた競合の中での1位はハードルが低い一方、地域のニーズもあるのでおすすめです。
地域の話題のトピック
学習や入試に関して、地域の話題のトピックはいち早くページを作成することで検索上位を狙うことが出来ます。
- ○○高校がグローバルコースを新設した。
- △△県の高校受験制度が来年から変わる。
- ××市の塾代助成が実施されることになった。
- 新しい私立高校が開校する。
このような記事はいち早く作成するようにしましょう。
記事は開業前に準備する
こういった情報の記事は開業前に用意しておくことをおすすめします。
開業前に書くことで、それ自体が塾の宣伝になる可能性があるからです。
開業直後の販促戦略は基本的に今の時代もチラシに頼らざるを得ない部分があります。
チラシを直接手に取る人と、[○○県 高校入試]と調べる人。
どちらが多いと思いますか?
私は断然後者だと思います。そして調べたときに塾のホームページが一番上に出てきたら?
塾の認知度を高めるのに一役買うと思いませんか。
さらにチラシは何の興味もない人の手にもわたりますが、高校入試について調べている人は子供が受験である可能性が高い潜在顧客です。
たくさんの潜在顧客の目に塾の名前が触れる回数でいえば、チラシなど比ではありません。
もちろんチラシは限られた地域にピンポイントで配れるのが、検索にはないメリットです。
ってことは狭い範囲に配れるチラシと、範囲は広いけど潜在顧客が来てくれるホームページの両輪で販促するのが効果的ってことか!
上位表示されなくてもメリットはある
この戦術は、高校入試などの地域が限定的で競合が少ない内容の記事を作成し、保護者の流入数を増やすことでホームページ全体の評価を高めていくことを目指します。
ただ、正直に言うと、これでホームページの評価が高まるのかは、全くわかりません。
結局googleのサイトに対する評価基準は非常に複雑です。いろいろな施策を講じても、それが直接的に効果を示したのかは検証が必要になります。
検証をするとなれば、それはもう業者のやることです。私たちはあくまで塾講師ですから。
ですから、たとえ記事を書いてもホームページ自体は上位表示されないかもしれません。
ただ間違いないのは、どんな入り口からであれ、ホームページを訪れてくれる保護者の数は必ず増えるということです。
100人ホームページに来てくれて、99人離脱したとしても、1人だけが『この塾、結構近いな…話を聞いてみるか』と思ってくれるなら、やる価値はあると思いませんか?
【参考】自塾の検索順位
キーワード | 検索順位 |
○○市 個別指導 | 2位 |
○○市 個別指導塾 | 3位 |
○○市 学習塾 | 4位 |
○○市 塾 | 4位 |
○○テスト※市内中学共通のテスト | 1位 |
○○県 高校入試 解き方 | 1位 |
○○駅 塾 | 6位 |