ひとり塾を成功させるための要因はたくさんありますが、その中でもトップ3に入るであろう重要なポイント。
それは【立地】です。
私自身、開業するときには綿密に調べました。
10年もやっていると、塾生の通塾状況から開業当初は見えていなかった立地の良いところと悪いところが見えてきました。
これから塾を始める方に少しでも参考になればと思います。
重要度別立地のポイント
重要度☆☆☆ 生まれ育った地元
やはり自分が生まれ育った町での開業がお薦めです。
どの地域が栄えていて、どの道の交通量が多いか。
どの地域が夜は閑散として危ないか。
通学路としてどれくらい学生の往来があるのか。
地元に関して自然と分かっていることがあるはずなので、その情報を持っているだけで相当な強みです。
重要度☆☆☆ 駅から徒歩10分圏内
これは特に高校生をターゲットにする塾は必須です。
近隣の高校生がどの動線で学校から駅まで帰るのかを調べ、利便性の高い地域を探りました。
もちろん、どの駅でもよいというわけではありません。地元で最も乗降客数が多く、高校生がよく利用している駅にしましょう。
自塾の半数は高校生なので、この戦略は計画通りでした。
自塾は駅から徒歩7分ほどのところにあり、自塾から徒歩5分圏内に競合するような大手個別塾はありません。
重要度☆☆☆ 中学校区内の中心で幹線道路に近い場所
まずどの中学校をターゲットにするのかを決めます。
その中学校区内の端にならないような場所でかつ、幹線道路に近いところをおすすめします。
中学校から近ければいいんじゃないの?
私も最初はそう考えていましたが、中学生は学校から直接塾に来るのではなく、一度家に帰ってから自転車や車で塾に来る子が多いです。(自塾の地域では、かもしれませんが…)
そうなれば、中学校から近いかどうかより、家から通いやすいかどうか、が重要だということになります。
どの地域にも交通量の多い幹線道路があると思いますから、中学校区内で保護者の送迎を意識した幹線道路の近くが狙い目です。
中学校に近ければいい、と安易に考えるのではなく、保護者の送迎や子供の自転車での通塾を意識して立地を検討しましょう。
重要度☆☆ 川を挟まない
開業地域に川がある場合は注意が必要です。
川だけでなく、線路や大きな幹線道路なども「商圏バリア」と言われ、通塾を妨げる要因となるようです。
確かに川を渡るって何となく面倒だな…橋が近くにないと迂回しないといけないし…
もちろん川の規模にもよります。小さな川なら心理的な障壁にならないかもしれませんし、そもそも競合がいなければ川があろうがなかろうが通塾してくれる可能性は十分あります。
重要度☆☆ 周辺地域の健全性
例えば塾の入っているテナントの1階に居酒屋があって夜うるさくなるとか、ちょっと歩いたところに性風俗店があったらどう思いますか?
あくまで「子供が集中して勉強する場所の近所として」健全かどうかです。それ自体のことを指しているわけではありません。
特に塾は夕方から夜がピークタイムです。
塾で静かに勉強したいのに酔っぱらいの喚声が聞こえてきたら嫌ですよね。
特に駅から徒歩圏内で探すなら注意しましょう。
重要度☆ コンビニが近い
特に集団塾だと授業終了のタイミングが重なります。保護者が路上駐車で待つことになると、近隣からクレームが入る可能性があります。
自塾近くの大手予備校も送迎待ちの保護者の路駐がすごいです。クレームになっているかはわかりませんが…
塾を長く続けるために近隣とはうまく付き合っていく必要があります。余計なクレームでストレスを抱え込むのは避けたいところです。
その点、徒歩5分圏内にコンビニがあると、保護者の送迎の際に待機する場所として活用してもらえます。
もちろん度が過ぎるとコンビニからクレームが入る可能性があるので、塾から働きかけることは辞めた方がいいでしょう。