ひとり塾の年間講習日程と受講提案のポイント

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塾によって色が出るのが年間計画です。

正直なところ、ひとり塾だろうが大手塾だろうが、保護者や生徒のニーズのある時期は決まっているので、そこで講習を実施して利益を上げるという戦略は変わりません。

これから開業する方や、開業したばかりの方はどれくらいの時期から案内し実施するのかよくわからない方も多いと思います。

あくまで自塾の一例ですが参考にしていただければと思います。

年間計画(自塾の例)

春期講習【3月中旬~4月上旬】

【春期講習の訴求ポイント】

  • 学年の苦手を一掃し、新学年に備える

【案内の開始時期】

  • 2月の定期テスト直後

年度の最後に実施される講習なので、新年度に向けて苦手な単元をできるようにすることを訴求できます。

2月に定期テストが行われるところが多いので、その結果から講習の受講を提案します。

つまり2月の定期テスト後にすぐに案内をします。

ここは地域によってテストの日程は異なると思いますが、少なくとも定期テスト後で、弱点が明確になっている方が、講習の受講を訴求しやすくなります。

夏期講習【7月末~8月末】

【夏期講習の訴求ポイント】

  • 1ヶ月半の長期連休は中だるみしサボりがちなので、塾で十分な勉強時間を確保する。
  • 新学年の出遅れを取り戻す。

【案内の開始時期】

  • 6月中旬

夏期講習では、まずはとにかく通塾日数を増やすことで学習時間を確保することを訴求します。

1ヶ月半ある夏休み。保護者はこう思っています。

どうせ毎日家にいても大して勉強に集中できないんだから、毎日塾に行って勉強を習慣にしてほしい。

私が今まで聞いてきた感じだと、保護者は夏休み中、子供がずっと家にいるのを嫌がる傾向にあります。

勉強ができない子の保護者は特にこの傾向が強いです。

ここが、夏期講習の受講を訴求する狙い目です。

自塾では毎日強制的に自習にくるコースを作り、できるだけ毎日塾に来る提案をします。

通塾回数が増えるだけ単価も上がりますから、売り上げにも貢献してくれます。

もちろんたくさん塾に来ることを訴求するだけではダメ。

大切なのは中身。どれだけ子供の問題を解決して実力を伸ばせるかが重要ですから。

5,6月にある定期テストの結果を踏まえて復習するべきポイントを明確にして提案するようにしましょう。

秋期講習【9月中旬~11月末】

【秋期講習の訴求ポイント】

  • 夏休みの受験勉強を12月まで継続できるようにサポートする。
  • 夏期講習で取り組んだ内容を再度復習することで定着度を高める。

【案内の開始時期】

  • 9月上旬

一般的に夏期講習の後は冬期講習ですが、その間3ヶ月ほど空いてしまいます。

1,2年生なら定期テストに向けた勉強に集中すればいいですが、3年生は違います。

受験が刻一刻と近づいていますから。

夏休みは塾のカリキュラムに沿って受験勉強を続けられたものの、夏休みが開けた途端、受験勉強を一切やらなくなる子が一定数出てきます。

やらなくなるというより、何をして良いか分からなくなる、といった方が適切かもしれません。

特に学力が平均以下の層はその傾向があります。

そういった子たちが受験に向けて受験勉強を継続できるようにするというのが秋期講習の訴求ポイントです。

冬期講習【12月上旬~1月上旬】

【冬期講習の訴求ポイント】

  • 9月~11月の3ヶ月の学習内容を完璧にする。
  • 中3の予習をすべて終わらせる。

【案内の開始時期】

  • 11月中旬

夏休みを終えて冬休みに入るまで、2度定期テストがあります。

2度の定期テスト前の学習の様子を保護者は見ているはずですし、何よりデータが2回分あるので、必要な復習を提案しやすくなります。

さらに中3に対しては冬休み中に中学範囲をすべて終わらせることを訴求できます。

高校受験は県ごとにスケジュールが異なりますが、自塾の地域では2月に実施されます。

しかし、中学校の授業は1月どころか2月まで続くので、教科書範囲がすべて終了するのが受験直前になってしまいます。

中学生では数学の三平方の定理や理科の天体など、非常に重要な範囲の演習量を稼ぐことができません。

そこを逆手にとり、『冬休み中に中学範囲をすべて終え、1月2月を受験に向けた復習に全振りすることで、より効果的に受験勉強ができる』ということを保護者にアピールするわけです。

受験対策直前講習【1月中旬~2月末】

【受験対策直前講習の訴求ポイント】

  • 入試対策に特化した指導
  • 入試における戦略指導

【案内の開始時期】

  • 12月下旬

そもそも入試というのは定期テストと戦略が異なります。

定期テストの目標は、できるだけ高得点を取ることです。

一方で入試の目標は、合格点を取ることです。

どういうこと?問題全部解いて満点を取るのが目標じゃないの?

もちろん偏差値の高いトップレベルの高校を目指す子は必然とそうなります。

ただ、そうでなければ、全問正解、満点を取る必要などありません。

むしろ、全問正解を狙って難問に時間をかけることで基礎の見直しができず、結果ケアレスミスが出て点数が伸びない、といった事態になりかねません。

こういうことは、塾講師なら熟知していますが、人生初の受験をする生徒には分かっていない子が多いです。

勉強できない子は尚更、戦略的にテストを受けるなんて考えていません。

そういった子に、入試の戦略を指導することを保護者にアピールして受講を訴求できます。

面談は基本的にしない

大手塾(特に大手の個別指導塾)の場合、講習の前に必ず保護者面談があります。

保護者面談で子供の問題点、改善点を明確にし、そこから講習の受講を提案するわけです。

1教室60人規模の教室なら、1日3件面談をした場合20日はかかります。

講習の前の約1ヶ月はほぼ毎日、1日中面談をしなければならないということです。

バイト時代の教室長も面談に追われていました。

1日3件面談ができるなら20日で済みますが、ひとり塾では1日1件で60日、つまり2ヶ月毎日ずっと面談をすることになります。

4回の講習全部で面談をすると、講習期間以外ほぼ毎日面談ってことだ…無理無理!

大切なのは面談をせずとも講習を受講してもらえる仕組みづくりや普段のコミュニケーションです。

普段から保護者に対して子供の問題点、改善点を示しておけばわざわざ面談を組んで直接伝える必要はありません。

自塾でも定期面談は行っていません。希望者のみ実施しています。

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