ひとり塾は少人数で利益を上げる経営スタイルなので、教室は狭くてもかまいません。
狭い教室を有効的に使うために必要なこととはなんでしょうか。
塾の常識にとらわれない
特に学習塾で働いたことがある人が独立をすると、どうしても自分が働いていた塾を参考にしがちです。
私も開業当初は以前アルバイトしていた教室を参考にしていたところがあります。
しかし、多くの生徒を多くの講師で回す大手塾とひとり塾が同じ設備である必要は全くありません。
自分の中の常識にとらわれず、生徒の学習環境を整えた上でできるだけ利益を上げるために何をするべきでしょうか。
狭い教室を有効的に使う方法
面談ブースは作らない
大手の塾には必ずと言っていいほど面談のための教室やブースがあります。
大手塾は面談の回数も多いですし、講師が授業をしている時間に教室長が面談をできるので、生徒の目に入らないスペースが必要かもしれません。
ではひとり塾ではどうでしょうか。
そもそも生徒がいる時間に面談をしません。
面談の頻度も高くありません。
ちなみに自塾の定期面談はゼロです。希望された場合のみ実施します。
ひとり塾では面談のためのスペースを常設しておく必要がありません。
人が3人入るような面談スペースなら、生徒3人分の机が置けるということですから。
自塾では面談の際、普段使っている塾長のデスクで行います。
大きな複合機はおかない
こちらも大手塾には必ずと言っていいほど存在する大きな複合機。
ひとり塾ではそもそもこの規模の複合機は不要です。
これ1台分で生徒の机1台おけます。つまり生徒ひとり増やせます。
月単価2万で年間24万の利益を生む机とオーバースペックで月数万飛んでいく複合機。
私なら迷わず前者を選びます。
大きな机はおかない
自塾では開業当時、生徒の机として横幅1000mmのものを7台用意しました。
『学習塾だからよい学習環境を作りたい!机は広いほうがいい!』
と思って購入しました。
しかし、結局テキストの置き場になるだけでした。
パソコンを使ったり、複数のテキストを開きながら勉強するような大学生でもない限り、それほど広い机は必要ないと思います。
700mmの幅があれば十分です。
ただ、隣が見えないような仕切りのある机をお勧めします。
1000mmを7台置くのなら、700mmを10台置いた方が利益は上がります。
生徒数が3人増えて月単価2万なら年間72万ですから。
1000mmを超える机はひとり塾には必要ありません。
その他不要な設備はおかない
・観葉植物
・ウォーターサーバー
・生徒が休憩できるソファー
こういった、大手の塾にありそうなもの(私がアルバイトをしていた大手の個別指導塾にはもれなくありました)は自塾にはありません。
スペースが取られますし、別にあったからと言って問い合わせが増えるようなものでもありません。
ただ、『空気清浄機』は置いています。
しかも10万を超える結構いいやつです。
やはりコロナ禍を経験した我々ですから、感染対策には万全を期すべきかと。
内装にこだわりすぎない
開業初期だと特に自分の塾の内装にこだわりたいと思います。
ただ、こだわりすぎて不要な備品を置いたり、余計な費用をかけてまで内装に趣向を凝らそうとするべきではありません。
はっきり言って、内装がいいからという理由で塾は選ばれません。
お金を出すのは子供ではありません。保護者です。
保護者が毎週塾に通うわけではないのですから、内装なんてどうだっていいんです。
子供の成績が上がり志望校に合格できることを何より望んでいます。
それが達成できればボロボロの塾だろうが何だろうがどこでもいいのです。
でも生徒にはいい環境で勉強してもらいたいじゃない?
生徒をお客様とみて教室のホスピタリティーを高める必要は私はないと思います。
少しでも生徒が気持ちよく勉強できるようにと思っていろいろと置きたい気持ちは分かります。
でも生徒に必要な環境とは、気持ちのいい環境ではなく、集中して勉強できる環境だと考えています。
ウォーターサーバーをおくお金を、より座り心地の良い椅子に使う。
飲み物なんて自分で持ってきてもらえばいいじゃないですか。学校でもそうしているのですから。
観葉植物を置くお金を、学習タイマーに使う。
観葉植物、誰も見てません。笑
休憩用ソファーより、仕切りのある机に使う。
塾は休憩の快適さなんて考えなくてもいいのでは?
特に開業初期は資金も限られますから、まずは最低限必要なもののグレードを上げることにお金を使うことをおすすめします。
この辺のものは、経営にある程度余裕が出て来てから考えればいいと思います。