今やどんな塾でも自塾のホームページを持つ時代。
ネットがまだ確立していなかった時代はチラシや看板を見て電話で問い合わせをするのが一般的でしたが、今の時代は稀です。
どんな手段で塾を知ろうが、問い合わせの前にまずは塾のホームページを検索する人がほとんどです。
トップページのファーストビューの重要性
ファーストビューとは、保護者がサイトを訪れたときスクロールせずに表示される部分です。
ホームページを訪れた人にその先も読み進めようと思ってもらえるかどうかを決めるのがファーストビューです。
ファーストビューで興味を引き、読み進めてもらえた先の内容に共感してもらえれば、問い合わせにつながりやすくなります。
逆にファーストビューで興味と共感を与えられなければ、ものの数秒でホームページから離脱されてしまいます。
ファーストビューを見て3秒程度でその先を読み進めるのかを決め、70%以上が離脱すると言われています。
3秒!?一瞬じゃん…ホームページに来た人が全員読み進めてくれるわけじゃないんだ…
私自身、自塾のホームページを作る上で、少なくとも50件以上様々な塾のホームページを研究してきました。
また、自塾のホームページを洗練させていく中でいろいろな情報を調べ上げました。
そこで得た知識と経験を基に、ひとり塾のトップページのファーストビューに必要な要素をまとめていきます。
離脱率を下げる!ファーストビューのポイント
ターゲットを明確に
- 塾生大募集!お問い合わせはお早めに!
- 家でスマホばかりいじっている小中学生集まれ!
- ○○中・△△中専門塾
Aの場合、どんな生徒をターゲットとしている塾か全くわかりません。
塾生募集中!とか夏期講習受付中!とかチラシとかでもよく見るけど、ダメなの?
誰がターゲットか分からないフレーズを使えるのは、誰がターゲットか最初から認知されている大手の塾だけです。
Bなら家での勉強の習慣がない小中学生だと即座に伝わります。保護者が「スマホばっかりいじって…」と悩んでいれば共感も生まれます。
Cくらいターゲットを絞れば、当てはまる保護者は高確率でその先も読み進めてくれるでしょう。
個人塾ならターゲットを絞るのが鉄則。
どんな学年のどんな子をターゲットにした塾なのかを短いフレーズで書く。
ここに瞬時に共感してもらえる保護者が、その先もページを読み進めてくれるわけです。
そもそも「生徒募集」「受付中」なんてわざわざ書く必要がありません。
塾の売りを一言で
- 授業に時間制限はなし「理解できるまで」にこだわる塾
- 原則毎日通塾!○○市で一番勉強する塾
- 子供の自立心を育てる塾
- たった3ヶ月で見違えるように勉強しだすお子様を見たくはないですか?
A~Cはわたしが適当に考えました。どこか特定の塾のものではないのであしからず。
さて、腐るほどある塾の中であなたの塾がどんな特徴がある塾なのか。売りは何なのか。
これを一言でビシッと伝える必要があります。だって3秒しか見てくれないんですよ。ファーストビューにはインパクトも必要です。
にもかかわらずCは漠然としていますよね。どうやって?って感じですし、自立心なんていいから成績は上がるの?と思う人もいるはず。
「詳しくは読み進めれば書いてあるよ」ではダメなんです。基本70%は読み進めてくれないんですから。
そういう意味ではDもダメ。読み進める前提の問いかけですし。そもそも長いですし。どんな塾なのかも全くわかりません。
保護者に「へぇ~」と思わせて読み進めてもらえるようなフレーズが必要なんです。
そういう意味ではA、Bは具体性もインパクトもありませんか?
「毎日塾で勉強」「授業に時間制限なし」は具体的な取り組みです。
毎日塾で勉強?サボり癖のある息子にいいかも…。
私が言うのもなんですが、塾経営者ってけっこう真面目な人が多いです。少しでも情報をたくさん伝えようとファーストビューで細かい説明をしがちなんですよね。
でも長文のファーストビューなんて誰も読みません。
フリー素材ではなくリアルの写真を
どこか分からない無機質な教室。知らない子供が勉強している画像。
塾の名刺ともいうべき重要なファーストビューにこのようなフリー素材を使うのは、飲食店のホームページに自分が作っていない料理の写真をアップするようなものです。
そもそもフリー素材を使えるのはやはり大手塾だけ。
塾の雰囲気なんて分からなくても、大手の安心感があるので問い合わせに影響しません。
でもひとり塾は違いますよね。
得体の知れない個人塾に保護者は不安を感じています。口コミで集客できない開業初期はなおさらです。
ファーストビューに授業中の様子や塾長の写真があれば、少なからず安心感をもってもらえますし、子供が通っている姿を想像しやすいですよね。
フリー素材は洗練されたイメージが出るのが良い点ですが、使うとしたらある程度口コミでの集客ができるようになってきたらですね。
問い合わせページまでの動線を分かりやすく
保護者に「どこから問い合わせするんだろう」と思わせてはいけません。
問い合わせしてみようと思った時にすでにディスプレイに問い合わせページへのリンクがある状態を作る必要があります。
ちょっと先にスクロールしてもらえばあるんだけどな~
何度も言いますが、先を読めばある、ってのはダメなんです。特に問い合わせページのような重要なページは、保護者が思い立ったらすぐに飛べるような動線を作らなければなりません。
口コミであなたの塾をめがけてホームページに来ている人なら読み進めてくれるでしょうし、分かりづらくでも頑張って探してくれるでしょう。
しかし、いろいろな塾を比較検討している保護者からすれば、あなたの塾でなくとも代わりはいくらでもあるんです。
苦労して問い合わせページを探してくれるなんて楽観的に考えていては簡単に離脱されてしまいますよ。
自塾のホームページではスマホでどのようにスクロールしても問い合わせページへのリンクや電話が画面上に出るようにしています。
ファーストビューの注意点
注意点はとにかく長文にしないこと。情報を詰め込み過ぎないことです。
読むのに3秒以上かかる時点でアウトです。
伝えたいことがたくさんあることはわかります。しかしそれをファーストビューにつらつらと書いたところで誰でもちゃんと読んでくれません。
今の時代、パソコンよりもスマホで検索する人がほとんどです。自塾の場合、直近1ヶ月においてスマホ検索の割合が77%を占めますから。
そのため、ホームページを作る際は常にスマホ表示を意識しなければなりません。
ただでさえ画面が小さいのに、そこにつらつらと小さい字で長文が書き連ねられていても、読む気なんて起きませんよね。「もういいや」で離脱されて終了です。
一方でホームページの更新作業はパソコンでするので文字の大きさへの配慮が欠落しがちです。
3秒で心をつかんでその先を読んでもらうためには、自塾のターゲットと特徴を一言で認知させ、かつ写真や動画で雰囲気も一緒に伝えられるようなファーストビューを考える必要があります。
私もファーストビューには苦労しましたが、自塾の強みやコンセプトを整理するいい機会になりました。