フランチャイズ塾開業 VS ひとり塾開業

フランチャイズ塾開業VSひとり塾開業 年収・お金

塾を始めたいけど、フランチャイズで開業するのか、個人事業として開業するのか、どっちがいいんだ…?

塾を開業しようとするときには誰しも最初に通る道かと思います。

特に未経験者は悩みどころですよね。

フランチャイズとは?

フランチャイズ(以下FC)とはそもそも何なのか。

FCとは本部と加盟店が契約を結び、加盟金や月々のロイヤリティを支払うことで、商標の使用権や経営サポート等を得られる仕組みのことを指します。

塾を独立開業をしたいけれど、専門知識やノウハウがない。

そんな時、全国的に知名度のあるA塾のFCに加盟することで、A塾の商標を使ってチラシを配布したりA塾の指導カリキュラムやシステムを使ったりと、A塾が積んできたノウハウをロイヤリティを支払う代わりに使用することができるわけです。

ってことはA塾の言ったとおりにやらなければいけないってことか?A塾の社員と同じじゃないか?

フランチャイズの加盟店は、独立した事業者として契約します。社員として雇用されるわけではありません。

フランチャイズのメリット

知名度のある看板を使うことができる

ひとり塾での開業は全く無名の状態から始まります。

得体の知れない人が聞いたことのない塾名で開業することと、CMも流しているような全国的に知名度のある塾での開業。

どちらが保護者に安心感を与えられるでしょうか。

当然後者です。

この知名度の差は非常に大きいですよ。

しかも、学習塾のように一度入塾したらある程度の期間は継続することが前提となるような業態であれば保護者はなおさら慎重になるはず。

知名度のある看板を借りて開業することで、保護者の、問い合わせに対する敷居を下げることにつながり、ひとり塾開業よりも集客は楽になるでしょう。

開業直後から生徒が集まりやすいってのはいいな!

集客を丸投げできる

ほとんどの人が、集客のノウハウが全くない状態での開業になるはずです。

ひとり塾経営で一番難しいのがこの『集客』です。知名度もなく、資金も限られている状態からの集客は簡単ではありません。

その点、FCでは集客も全て丸投げできます。

FC本部が毎月ロイヤリティを徴収するのは、それを元に加盟店の集客をサポートするためです。

チラシ作らないと…まずレイアウト決めて…デザイン会社に発注か?あとは印刷とポスティングの会社を決めて、日程を打ち合わせて、見積もり出してもらって…めんどくさい!!

これらを本部に全て丸投げできるのですから、運営上の負担は大きく減るはずです。

もともと看板のある塾に、本部が集客を実施するわけですから、ひとり塾でよくあるスタートで生徒が集まらず損益分岐が遅れる、ということが起こりにくいのは魅力です。

逆に集客をしっかりとやってくれないFCは加盟する価値がないということです。

それほど集客を任せられるというのはFC加盟の大きな魅力なのです。

新聞の折り込みチラシを見ると、たまに同じ塾で違う種類のチラシが入っていることがあります。

A塾の全校舎共通のチラシと、A塾のFC校舎が独自に作成したチラシ、みたいな感じでした。

契約内容はわかりませんが、おそらく加盟店も独自のチラシを配ることはできるようです。この場合の費用は、加盟店の負担になっているはずです。

フランチャイズのデメリット

自由度が低い

看板を借りるということは当然ですが自分のやりたいように好き勝手できるわけではありません。

塾の開業地やホームページはもちろん、指導の仕方や面談の進め方なども本部のマニュアルに沿っていなければならず、自由度はかなり低いでしょう。

自分の想いや信念を実現できるような塾をやりたい!と思ったらFCは向いていません。

加盟金とロイヤリティがかかる

塾の看板を借りて集客を丸投げし、あとは問い合わせに対して本部のマニュアル通りに面談して入塾につなげていくだけ。

そのための必要経費が加盟金とロイヤリティです。

加盟金だけで1000万を超えるところもあり、初期負担がかなり重くなります。

また毎月のロイヤリティも経費として重くのしかかります。

学習塾のロイヤリティの相場は授業料に対して10~30%、入会金に対して30~50%が相場のようです。(©アントレhttps://entrenet.jp/magazine/25146/

それで知名度やマニュアル、サポートを買うようなものです。

もちろん本部がそれらをしっかりとやってくれるのならいいですが、問題はそうでない時です。

加盟前までは熱心でも、加盟してから連絡が取りづらくなり、集客もしっかりとやってくれているか分からない、という本部もあるようです。

ちなみに私も一度某個別指導塾のFCの説明会に行ったことがあります。

担当の人がまあ偉そうでしたね。私がまだ20代半ばの若造ということもあったのでしょうが、まるで部下に接するように参加者に接していました。

もちろんそそくさと帰りました。そんなひどい説明会のおかげで、FCは辞めようと思えたのでその点は感謝しています。

FCは制度としては良い面も多いですが、良いフランチャイズを選択することが何よりも大切です。

自由度を求めるならひとり塾

自由度を求めるならひとり塾です。

ひとり塾の一番いいところは、誰に何の指図をされることもなく、自分が良いと思った指導をすぐに生徒にできる柔軟さ、自由さにあります。

フランチャイズではそこが大きく制限されるので、自分で塾を作り上げていく感覚は薄くなるでしょう。

本部の指示は絶対です。加盟店でありながら本部の指示に従わなければ契約解除もあり得ます。

結局雇われの塾長と大して変わりはないので、独立して理想の塾をつくる!という考えの人には向いていないかもしれません。

最速で利益を上げるならFC

集客の初速はフランチャイズのほうが速いです。

知名度と、集客ノウハウを最大限利用して、最速で利益を上げていき、多店舗展開しながら、オーナーを目指したいならフランチャイズの方が可能性は高いでしょう。

一方、フランチャイズと聞いて『全部本部に任せて、言われたとおりにしていれば儲かる』などと考えている人は開業を思い留まるべきです。

本部がやってくれるのは運営のマネジメントと集客くらい。

実際に保護者と面談するのも、生徒に指導するのも自分自身ですから。

他力本願で成功できるほどFCもひとり塾も甘くはありません。

フランチャイズで成功する人はひとり塾でも成功する

FCで成功している人はどんな人か。

私はFCの塾と直営の塾、両方でアルバイトをしましたが、FCで成功していた塾長はひとりでやっても成功するだろうなと感じるような、知性だけでなく、エネルギー、バイタリティーにあふれていて、塾を引っ張っていく統率力がすごい人でした。

そもそもFCは差別化がしにくいので、成功するには塾長の『人間力』が必要です。

人間力があれば、塾長=塾の顔であるひとり塾でも成功できるはずです。

結局『人間力』が必要なら、成功する人はどっちにしろ成功するってことか。

失敗する人はいずれにしても失敗するわけね。

このFCだから確実に成功できる!って思ってしまうような人は失敗します。

FCだろうがひとり塾だろうが、目の前の生徒に全力を尽くして成績を上げられるようになれば、自信もついて人間力も自然と上がっていきます。

どちらで始めるにせよ『人間的に魅力的な塾長』になれなければ長続きはしません。

まあ、私が魅力的かと言われれば自分ではわかりませんが、長く塾に通い続けてくれる人がいるということは、魅力的なのだということにしておきましょう!(笑)

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