社員やアルバイトを雇っているような塾では、かかってきた電話に対して誰かしら手の空いている人が対応できます。
しかし、我々ひとり塾ではそうはいきません。
塾長が何をしていようが、電話がかかってきたら塾長が対応するしかないのです。
そしてその間塾での業務はすべて滞ってしまうわけです。
電話は必ずしも必要ではない?
今の世の中、コミュニケーションツールは多種多様です。
メールだけでなく、LINEなどのアプリやSNSなどたくさんあります。
そのような中で電話連絡ができることがそれほど重要でしょうか。
電話番号がなかったとしても、本気で塾に興味があるなら別の手段を探すはずです。
まあ確かに『電話がないならやめよう』って人はそんなに興味なさそうだもんな…
一方で、電話が顧客満足度を下げる可能性は十分にあります。
生徒が勉強している間、塾長がずっと電話していれば生徒にとっては余計な雑音です。
確かに電車で電話されるの鬱陶しいもんな~
さらに、電話中に塾にいる生徒の手をストップさせてしまう可能性もあります。
『今日質問したかったのに先生がずっと電話してて~』みたいなことが親に伝わったら非常に心証が悪いです。
通信手段が多様になった今の時代において、電話は必ずしも必要なツールではありません。
メール連絡を基本とする
ひとり塾では、電話を使わず、メールでの連絡を基本にすることをおすすめします。
保護者の時間を奪わない
保護者の立場で言えば、空いた時間に確認して、都合の良いときに返せばよいので、時間が奪われることがありません。
基本的に保護者の余裕がある時間と、塾の余裕がある時間は真逆だと思ってください。
ちょっとしたことですが、その積み重ねで顧客満足度は高まっていきます。
文面を残して水掛け論を防ぐ
伝えたことが文面に証拠として残るというのはメールの大きな利点です。
自塾では、事務連絡を毎週メールでお知らせするようにしています。
『知りませんでした!』なんてことがあってもクレームにはなりません。だって1ヶ月も前から連絡してあることが証拠として残っているわけですから。
また、生徒の学習上の改善点などもメールで毎週報告しています。改善されていなければ、毎週同じことを書くようにしています。
人間は都合の良い情報は覚えている一方で、都合の悪い情報からは目を背けがちです。言った言わないの水掛け論は時間の無駄ですから。
逆に言えば、『伝えてない』という事実も証拠として残るわけですから、緊張感をもって仕事をしましょう。
おすすめの連絡ツール
キャリアメールなどでも構いませんが、おすすめはLINEです。塾長の個人LINEではなく、塾の公式LINEです。
公式LINEを使った連絡が有用な理由
通常のメール連絡ではできない機能が多く、もはや活用しない手はありません。
電話は解約してもよい?
ここまで電話のデメリットばかり話をしてきました。
これなら電話なんて契約しなくていいのでは…?
事実、近隣の塾では、固定電話をなくしたところもあります。
しかし私は、電話そのものをなくすことはおすすめしません。理由は2つあります。
緊急連絡は電話を使った方が良い
生徒が体調不良であるとか、通塾途中にけがをしたとか、稀にあります。
こういった場合は電話をしましょう。
相手が出る出ないが重要ではなく、『電話をした』という事実を作ることが重要です。
大切なことはまずは電話をしたうえで、出なければテキストで残すという形が最も誠実な対応だと思います。
問い合わせの入り口は多い方がよい
特に開業初期は、ホームページもまだ育っていない状態です。
塾を知るための手段が少ない段階では電話は残しておいたほうがよいでしょう。
10年やっている私の塾でも未だに年に2,3件は電話で問い合わせがありますから…
電話がなければないで、メールやLINEで問い合わせをしてくれるとは思いますが…
まだ無くすところまでは踏み切れません。
自塾の電話運用の方針は…
- ホームページやgoogleのビジネスアカウントに電話番号を載せない。
- 入塾した場合、保護者に緊急連絡用として電話番号を伝える。基本はメールまたはLINEで連絡してもらうように案内する。
自塾ではこのように運用しています。
私は、ひとり塾においては基本電話を使わない文化にするべきだと考えています。
一方で、開業初期から電話をなくすこと自体には消極的です。電話の利点は活用しながらうまく運用することをおすすめします。