塾によっては、生徒保護者と定期的に面談を行っているところもあるようです。
大手塾では年に3,4回くらい面談をするという話も聞きます。
しかし、ひとり塾においては、定期面談は不要です。
そもそも何のために面談をするのか
多くの大手の塾では季節講習の前に半ば強制的に面談が組まれます。目的は講習への勧誘です。
たしかに塾の先生との面談では、何かしら勧誘されていた気がするわ…
営業は電話より直接話をした方が成約率は上がります。
そのため、講習前の時期に保護者面談を開催し、現状の学習状況を伝えながら講習の成約までもっていくわけです。
そして多くの大手塾でこの面談は強制的に実施されています。
保護者と面談するのは、講習への勧誘が目的と言うことね…
塾と言えどサービス業なのですから仕方ありません。生徒の講習への参加率がそのまま教室責任者の成績になりますから、必死で面談をするわけですね。
必要になる面談の回数は?
例えば40人生徒がいれば単純計算で40件の面談が必要だということになります。
大手塾なら問題ありません。
アルバイト講師や社員に授業を任せている間に何件も面談をこなせばいいわけですから。
1日4件程度こなせば2週間も経たずに終わります。
一方で我々ひとり塾。
1日1件こなすだけでは1ヶ月以上ずっと面談をし続けることになるわけです。
しかも面談に給料は発生しません。自身の時給を3000円として、1件1時間面談をしたとすれば、3000円×40件=12万円分の仕事を無給でやっていることになります。
そう考えると、面談40件は時間的にも給料的にもマイナスしかないな…
ひとり塾では面談を希望制にする
講習前に毎回定期面談を全家庭とするのは現実的ではありません。
1回の講習で1ヶ月と1週間面談するわけですから、これを春、夏、冬の3回の講習で全部やるとなると、1年に約4ヶ月は面談していることになります。
36万円の仕事を無給でやっていることになるわけです。
そこに時間を使うくらいならもっと生徒指導に時間を使った方が有益です。
というわけで、ひとり塾の定期面談は希望制にすることをおすすめします。
自塾ではまず講習の案内を全保護者にプリントで配布します。
その上で、メールで定期テストの結果などを踏まえて、個別で最適な受講の仕方を提案します。
そこから希望者のみ面談で話をするという形にしています。
メールの段階で受講の意図や目標をすべて伝えるので、多くの保護者はそれに基づいて申し込みをしてくれています。
面談せずとも講習を受けてもらうために
よく『保護者面談で定期的に会っておくと信頼が深まる』と言う話を聞きます。
確かに安心感は与えられるかもしれませんし、信頼も深まるのかもしれません。
しかし、私は『信頼=成績アップ』だと思っています。
成績が下がれば、いかに頻繁に会っていても簡単に退塾につながるでしょう。
普段のテストの成績を上げることで塾への信頼が深まり、面談などしなくても講習を申し込んでいただけるようになります。
現に、自塾でも成績が上がっている生徒の保護者は、メールで提案すればそれで申し込みを頂けていますから。
ひとり塾ではいつ面談をするのか?
ここからは少し余談です。
先述したように大手の塾ならアルバイトに授業を任せた上で、塾長は何件も面談をこなすことができます。
一方、ひとり塾ではいつ面談をすればよいのでしょうか。
平日授業後の遅い時間の面談
ちなみに私は平日の授業後にやっています。夜21時過ぎなのでご家庭には少々負担をかけてしまいますが、ご協力頂いています。
面談自体は30分で終わるようにし、極力22時を超えないようにしています。
自塾は小学生の指導をしていないのでまだいいですが、小学生にとっての夜22時終わりは負担かもしれませんね。翌日が学校ならなおさらです。
土日を使って面談
特に小学生を対象とする塾なら土日面談もアリだと思います。
ただご家庭によっては平日の方が都合がよい、というところもあるので、平日に面談できる体制を整えておくことも必要です。
『土日しか面談できません』は機会損失を生む可能性があります。
私は休みが大切なので、土曜日に授業があれば面談をすることもありますが、面談のために休みに塾を開けることはしません。
生徒がいる時間の面談
授業を完全に自動化させて、生徒が勉強している間に面談をする、ということは不可能ではないと思いますが、あまりおすすめはしません。
高い金払って塾に通わせているのに、うちの子をほったらかしているなんて、と思わせてしまうかもしれません。
まだお客になるか分からない人より、今目の前にいるお客を大切にすべきかと。