塾を開業する際、まずどの学年を対象にしてサービスを提供するのかを考えると思います。
大手の個別指導塾だと小学校1年生から高校3年生まで幅広くターゲットにしているところが多いですね。
一方で個人塾だと小学生から中学生まで、中学生から高校生までなど、少し絞っているところが多いように感じます。
では、我々ひとり塾、どの学年を対象にするべきなのでしょうか。
ひとり塾ではターゲットを絞る
大手塾のように豊富な人材があれば、いろいろな学年の指導に対応できると思います。
しかし、ひとり塾での人材は塾長ひとり。
少ない人材で効率的に指導するには、対象をできるだけ絞ることが重要です。
対象を絞るの不安なんだよな~小1から高3までにしておけば問い合わせも増えそうだし…
例えばあなたがチャーハンを食べたいと思ってお店を探しているとして…
うちはラーメンと餃子と酢豚とチャーハンと天津飯とチンジャオロースと…などがお薦めだよ!
またあるお店
うちはチャーハンにこだわった専門店です!チャーハン食べるなら絶対うちだよ!
さあ、皆さんならどっちが気になるでしょうか?
やはり、自分が食べたいものを専門で作っているお店に行きたいですよね。
塾でも同様です。
「うちの子にばっちり当てはまる塾かも!」と思ってもらうにはある程度ターゲットを絞る必要があるのです。
おすすめのターゲット層
中学生のみ
中学生をメインターゲットにするメリットは大きいです。
小学生と異なりテストの順位が出るので成績の上下が明確になり実績の打ち出しがしやすいですし、高校生と異なり学習内容もそれほど難しくないので、塾としても成績を上げやすいです。
さらに立地によっては同じ学校の生徒が集まるわけですから、塾の運営も楽になります。
塾によっては、通塾可能な学校を制限しているところもあります。
確かに同じタイミングでテストとか学校行事があれば、それに合わせて塾の予定も合わせやすいな。
小学校高学年+中学生
小学校の基礎は中学で普通に使います。例えば分数や小数計算などが出来なければ、中学でつまずくのはもはや明白なわけです。
スムーズに中学生指導に入れるように、中学生だけでなく小学校の高学年も対象にしている塾も多いようです。
中学生+高校生
高校生は指導内容が難しくなるものの、単価を上げやすいのでひとり塾経営では特におすすめです。
高校生が塾に求めることは人によって違います。
- 分からない所を質問したい。
- 勉強のやり方を教えてほしい。
- 予習を進めていきたい。
- 学校帰りに勉強できる環境が欲しい
予備校のように塾長が授業をしなくてもサポートできるところはたくさんあります。
ただ、高校生を指導するなら質問対応は一定レベルでできるようにしておかないと、塾としてのバリューを損ねてしまいます。
仕事ですから、売上を上げるために今からでも頑張って勉強しましょう!
小学校低・中学年は注意が必要な理由
ひとり塾経営においては、特に小学校の低学年、中学年をターゲットにするのは注意が必要です。
制御が難しい子がいる
小学校低学年や中学年だと、まだ精神的に未成熟で、隣についていないと勉強することが難しい子もいます。
隣に先生がついて何とか机に向かえるような子をひとり塾で指導するのは大変です。
もちろん全員ではないですが、1人でもそういう子がいるとすべての指導がくるってしまうのがひとり塾の難しいところです。
別の先生にお願いしているうちに自分は…みたいなことはできなからな~
単価が上がらない
多くの場合、小学生は中高生と比べて授業料が安くなります。
さらに週に2,3回も通ってくれるケースはそれほど多くなく単価も上がりません。一方で中高生と比べて管理が難しいので、コスパがそれほど高くありません。
利益を最大化したいなら小学生は高学年のみにして人数を押さえた方が賢明かもしれません。
受験生と一緒に勉強させるリスク
真面目な小学生ばかりだったらいいのでしょうが、なかなかそうもいきません。
高校受験や大学受験に向けて必死で勉強している横で騒いだり、しゃべったりしていると受験生の学習環境を大きく損ねます。
特に受験生の親からは『塾がうるさくて集中できない』というクレームが発生する可能性があるのです。
しっかりと小学生を統率できるのであればよいですが、リスクがあるということも知っておいていただきたいです。
あくまでも『リスク』の話です。小学生みんな手がかかるとは思っていませんよ。